2024年5月 2日 (木)

968.「あったらいいな」はやめたほうがいい

ヒット商品を開発したい、ヒット商品を見つけたいと思っている人は多いと思います。

一発当てて大金持ちになったらいいですよね。

世の中には、幸運にもヒットするものもあれば、大金をつぎ込んでもヒットせずに借金だけが残ってしまう悲惨な人もいます。

師匠はとても堅実な方ですので、このようなリスクのある博打のようなことは絶対にしません。

必ずマーケットを確認したうえで、製品やサービスをつくっていきます。

そのマーケットを探す方法として、私は、以下の順番で考えるようにしています。

①今まさに困っている

②今すぐでなくていいが、何とか解決したい

(③あったらいいな)

( )書きの③は、確かに「こんな商品があったらいいなあ」と思うのですが、それがなくても現時点ではどうにかなっていると、特に困っていませんから、なくてもいいのですね。

すると③は、あまり売れないし、ヒットもしないのです。だから( )書きなのです。

「あったらいいな」は、やめたほうがいいのです。

 

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2006年3月16日 (木)

22.行動展示

北海道旭川の旭山動物園の入園者数が、東山動物園(名古屋)を抜いて全国で2位になったといいます。100万人を超える都市にある動物園が上位を占める中、この現象は、ある意味異常なことです。

その人気の原点は 「行動展示」 にありました。

「行動展示」とは、一般の姿や形を見せる「形態展示」と違い、動物の能力や自由な動きそのものを見せる手法なんです。

例えば、ペンギンの散歩は目の前30㎝を歩く。猛獣は、入園者を見下ろすような造りにして迫力を与える。アザラシは、水場を近くにして安心させて動きをよくする。

明らかに、これは「普通」とは違う。

たぶん、入園者は、「こんな近くにペンギンが!」という触れているような感覚の『体験』であるとか、今にも猛獣が襲いかかってきそうで「怖い」という『体験』であるとか ・ ・ ・ この『体験』が欲しいのですね。

だって、臨場感のあふれる画面だったら、テレビでも映画でも慣れっこになっていますから ・ ・。 今のテレビは画面が大きくて、画像もとてもキレイだし、番組を作成するスタッフの腕も相当高くなっているんです。

以前、シンガポールへ行ったときに、「ナイトサファリ」という暗闇のジャングルの中を囲いの無いバスのような乗り物に乗って進んでいくアトラクションに参加したのですが、暗い分だけ怖いんですね。猛獣がこちらに絶対来れないように溝があったり、網があったり細工をして絶対に大丈夫なのですが、それが暗いと溝や網は見えませんから、「襲いかかってきたらどうしよう」とワクワクものなのです。

『体験』を売る。 これはキーワードです。

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