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2024年7月25日 (木)

980、心の誰にも負けない努力

師匠が人生でもっとも大事にしてきたことの一つである「誰にも負けない努力」は、身体と頭(脳)と心の3つをつかいます。

身体と頭はわかりやすいですが、心はわかりにくいですよね。だから心の誰にも負けない努力は難しいのです。

身体と頭は、よく考えながら年間4500時間以上頑張れば誰にも負けない努力になるのですが、心は時間ではなく心をつかうのでよくわからないのです。

例えば、師匠は「自己犠牲」とよくおっしゃいましたが、これも心をつかうということですね。

自分を犠牲にして、他人のことをやる。

自分は後回し、または無しにして、他人に与える。

人間は誰でも利己心がありますから、まずは自分のことを考えてしまいます。

そうではなく、他人のことを考える、思いやるのです。

これが心をつかうということです。

私は32歳でTKCという日本最大の民間会計人組織に入れていただき、「自利利他」という人生の哲理を教わりました。

これは「人に奉仕し(利他)、それが自分の喜びである(自利)」という臨済宗の教えなのですが、私は利己心が強かったので、自分や家族を犠牲にしてまで社員やお客様を優先することは、とても苦しく辛いものでした。

さらに38歳で師匠に出会うと、師匠の教えも「自利利他」でした。あきらめて利他をやることにしました。

これが大正解でした。

この心の誰にも負けない努力をやっていると、身体と頭の誰にも負けない努力が苦痛でなくなってきました。

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2024年7月18日 (木)

979.微差が大差に

若いうちにはピンときませんでしたが、60年も生きてくるとこの言葉がわかります。

70歳、80歳になると、さらにわかるのだと思います。

一日一日の努力、行動、実践、勉強、練習、訓練、行いは、たとえ小さなものでも、5年、10年、20年、30年と続けていると形が見えてきます。

見えてくるというか、形になってきます。

結果が出るということですね。

師匠は「地味な仕事を一歩一歩、堅実にたゆまぬ努力を」と、師匠の尊敬する二宮尊徳さんは「積小為大(せきしょういだい)」と、人生の哲理を教えてくださっています。

大きなことを積み重ねるのではなく、あえて小さなことを積み重ねるのです。

われわれは大きなことはなかなかできませんが、小さなことならできるからです。

その小さなことをひたすら続けていくのですね。

そしてここが重要なポイントですが、小さなことをずっと積み重ねられる人が世の中にはほとんどいないということです。だから10年20年と経つと、もう追いつけないほどの大差が微差によってついてしまうのですね。

ここに世の中の人々が気づかない大きなチャンスがあるのです。

騙されたと思って、我慢してやってみてください。やった人は解りますから。

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2024年7月11日 (木)

978.広く、深く、遠く

ものごとは、広く、深く、遠く、考えることが肝要です。

(遠くとは、時間的遠くで、数年はおろか、10年後20年後、老後や孫の代以降も含みます)

ものごとの本質は、自分の考えているよりも、実は、もっと広く、深く、遠くにあるからです。

ものごとの本質が見えないと、よく問題が起きます。

子供は思慮が狭く、浅く、近い(目先のことばかり)ために、いろんな問題を起こしてしまいます。

これは他人ごとではなく、大人になっても、相変わらず問題を起こす人がたくさんいますから、大人も同じだということです。

自分の問題、家庭の問題、仕事の問題と、いろいろ起きるのです。

大人になっても、狭く、浅く、近く、考えているということです。

師匠から多くのことを学んできたわれわれ塾生でも、自分で解決ができず、師匠に相談して助かった塾生はたくさんいます。

私も、入塾してしばらくはそうでした。

それが愚直に学びを進めていくうちに、自分の狭く、浅く、近い、固定概念(フレーム)が壊れていき、そのフレームの外側に、未熟な私に見えていなかった多く大切な世界があることに気づかされました。

これからも気を抜かず、少しでも、広く、深く、遠く考えるようにしていきます。

 

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2024年7月 4日 (木)

977.正しいお金の考え方96【目標の立て方など】(8)経営者が信頼と尊敬を

今回が「正しいお金の考え方」の最終回になります。

「経営者が指し示す目標をどんな困難があろうとも達成しようとするには、経営者に信頼と尊敬が必要、そこまで人間ができてなくても誠実さはいる」

「経営者が“誰にも負けない努力”をしていることが大事」

     安心 ◎

     尊敬 〇

     信頼 △   ↑ リーダーは最低でもここから上

     信用 ×

ここまで96回、会計について多くのことを書いてきましたが、いくら師匠の素晴らしい会計について学んでも、トップである社長が社員から信頼されていなければ社員はついてきませんし、ここで学んだことの実践も社員の協力があってはじめて成り立ちます。

人間は誰もが未熟ですから、そう簡単には社員から信頼されることは難しいですが、まずは最低でも信用を積み重ねて信頼を勝ち取り、さらに気を抜かずに研鑽を積んで尊敬される経営者になっていってください。

ちなみに、尊敬のさらに上には、私が師匠に抱いている「この方についていけば安心だ」とう「安心」という高みがあります。

社員から信頼され、尊敬されることができれば、必ずやあなたの会社の業績は素晴らしいものとなり、稲盛会計学による盤石な財務体質によって、今後どのような不況が訪れようとも、安定した経営を続けていくことができるはずです。
 

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